どうも、ラルフです。

ひょんな繋がりで、横浜市仏向小学校にて行われている通級型指導教室「CO-LABO(コラボ)教室」にて、マインクラフトを使用した授業を行わせていただきました。

Minecraftと学校

Minecraftは元々ゲームとして開発されたものですが、Minecraft EduやMicrosoftに買収されてからのEducation Edition(教育版)の登場など、学校教育での利用に向けた動きも見受けられます。

Co-Labo教室では、「専門分野の特別指導」として、児童の関心の高い事柄といった分野での外部講師を招き、指導を行うという活動があります。

通級指導教室の先生方にお話を聞いたところ、Minecraftの人気は男女共に非常に高いとのことでした。

「日頃の興味のあるもので授業を受けられる」

このある意味の非日常感を感じられるのが今のMinecraftを使用したプログラムのいいところだと思っています。

また、Minecraftと学校(教育)を組み合わせたときにレベルによって使いみちを広げられるというのも非常に面白い特性だと自分は思います。

例えば、より情報科学の分野に特化させるのであれば、レッドストーン回路などを用いた論理回路設計、Moddingなどによるプログラミング。ブロックなどの位置などを用いた計算などの算数系での利用。社会科系であれば建築を主体にした町との連携。単純に複数人での共同作業を行う際のコミュニケーションの促進など、自分が関わらせていただいてきた中だけでも多くのシーンで使うことができました。

Co-Labo教室でのMinecraftを用いた授業

今回、Co-Labo教室で行わせていただいた特別授業では、主に小学校高学年の児童4名ほどを対象としたクラスで行われました。

今回の特別指導のプログラムでは、2時間の中で講師の人が持ち寄ったテーマ・カリキュラムの授業行うというスタイルのため、Minecraftを使用した授業のテーマを考える必要がありました。

通級指導教室ということで、 発達凸凹特性があり、感情面やの対人コミュニケーション面の課題がある児童が、普段は一般学級に通いながら別途通うクラスになります。

なので、難しい内容を扱うことはせずに、先程も書いたような「普段の授業との非日常感」「共同作業でのコミュニケーション」をメインの軸として据えることにしました。

今回、Co-Labo教室での特別授業は2019年の9月と2020年の2月にそれぞれ1回ずつ合計2回開催となり、それぞれ別のテーマでの開催となりました。

アイデアを出すのが結構難しかったのですが、初回は「オリジナルの地上絵を作ろう」、2回目は「オリジナルの絵文字を作ろう」というテーマを準備してみました。

平面的かつブロックでの表現がしやすく、Minecraftの中での建築がしやすいという理由からの選定です。

授業のスタイルとしては、テーマの発表後にみんなでテーマに沿ったどのようなものを作るかを意見を出しながら決め、方眼紙上に完成予定の設計書を書き、誰がどのパートを担当するか決定。最後に実際に自分の役割の部分をMinecraft上で建築してもらう。という感じです。

実際の授業の感想

一番の関門としては、やはりアイデア出し・完成予定図の作成といった段階でのまとめ上げでした。 発達凸凹特性がある児童ということで、お互いの意見が衝突したときの話し合いが徐々に言い争いのような形でヒートアップしがちでした。

基本的にはまとめ役を一人指名し、進行をお願いする というスタイルでしたが、それを超えたヒートアップも数回あり、やはり好きなものだからこその譲れない部分があるのかな という印象でした。

こちらからの助言もおこなうこともあるのですが、個人的にはあまり介入してしまうとどんどんその意見に流してしまう事になってしまうので、本当に収集がつかないな というときに場に出ているアイデアのいい部分を組み合わせたものを提示して、新しい道を提示するということをやっていました。

方眼紙へ完成図を記入している様子

実際にMinecraft上でブロックを置いてもらう

完成予定図と比べてみたり

写真は地上絵の回ですが、このような感じで、方眼紙上に完成図(今回は剣を作ることに)を描き、それに沿って分担(刀身・左鍔・右鍔・柄といった感じ)しながら実際にブロックを置いてもらうことになります。

おわりに

普段あまり興味を持たない子がすごい楽しみにして来たであったり、Minecraftを初めて触った子でも楽しかったと言っていたりといった声を聞くことができ、とても嬉しくなりました。